2024年1月18日(木)

地震被災者へのお見舞いおよび建築士の存在と使命~会長からのメッセージ~

地震被災者へのお見舞いおよび建築士の存在と使命
                              会長 田中 隆司

 この度の令和6年能登半島地震によりお亡くなりになられた方々に謹んでお悔やみを申し上げますとともに、被災された多くの皆さまに心よりお見舞い申し上げます。
 おそらく、日本国民の誰もが一年のうちで最も気を緩めている日の、まさかの大地震でした。「災害はいつ起こるかわからない、いつ起きてもおかしくない」を改めて肝に銘じなければならないと強く反省したところです。

 折しも、当会としては令和4・5年度の活動方針として、「地震災害、風水害雪害等自然災害に対応できる団体」を目指すことを重点事業の一つに掲げ、「災害対応検討特別委員会」を中心に、課題の検討や研修等に関し対応を進めていたところでした。
 そのような中、被災建物調査等の派遣協力につきましては、能登地方への派遣要請はありませんが、県内において1月6日から10日まで新潟市および糸魚川市へ県からの派遣要請があり、延べ112名の応急危険度判定士を派遣しました。また被災者への住宅相談業務としては1月15日から新潟市内2箇所の相談会場へ相談員の派遣を行ってきました。

 能登地方の想像を絶する被害に比べると新潟県内の被害は少ないとも言えますが、ある日突然、一瞬にして自分の住まいに大きな損害が発生し、どうして良いかわからないというのは、一軒一軒のお宅の方々にとってはとても深刻で過酷で衝撃的な現実です。
 技術者としてのボランティアには限界もありますが、私たち建築士が使命感と責任感を持って、地域の皆さんの不安や期待に応えることは、社会からも求められ感謝されることであり、私たち建築士にとっても実体験等を通して自分自身の見識や人間力を高めると共に、「人の役に立つ」というやりがいを感じられる建築士会の大切な活動です。

 この度は会員をはじめ、多くの建築士の方々たちに協力参加して頂き本当に感謝しております。これからも会員のみんなで力を合わせて、細かく連絡を取り合い、情報共有しながら楽しく活動しつつ「使命感とやりがい」を持って、厳しく困難な状況を乗り越えられるよう前へ進んで行けることを信じます。そして一日も早い今後の復旧と復興がなされ、平穏な日常に戻ることを願っております。
                                
 また今回ご自宅が被害に会われた会員の方は、当会規程の「災害見舞金」給付の対象になる可能性がありますので、県本部事務局へご連絡くださいますようお願い申し上げます。