第32回全国女性建築士連絡協議会(石川)

女性委員 笹尾 慈子
 
 今年度の全県女は、7月29日(土)、30日(日)の2日間に渡り、石川県金沢市を会場として開催されました。新型コロナ感染症が5類へ移行して初めての本協議会は、現地参加人数293名、オンライン参加人数65名、合計358名の参加となりました。新潟県からも16人(うち2人学生)が参加し、「守り・育て・受け継がれる技術、手仕事」~伝統工芸と建築~ をテーマに、畳作り体験や呈茶のおもてなしを受け、全国の女性建築士の活動報告や意見交換をしてきました。
 
 初日の全体会では、東北6県がひとつとなって復興道路及び復興支援道路の全線開通を受けての被災地現状報告をしていただきました。また活動報告では、静岡県くらし・環境部建築安全推進課 建築耐震班長 市川府元氏より静岡県における木造住宅の耐震化の取り組みについて報告をしていただきました。

 基調講演では、金沢学院大学名誉教授 大場吉美氏より、石川らしい文化でおもてなし 北陸新幹線金沢駅舎は伝統工芸による「美術館のような金沢駅」をテーマにご講演いただいた後、質疑にお答えいただきました。

 二日目は、A分科会 あつまれ~旅好き建築女子!「魅力ある和の空間ガイドブック」Part5 に参加しました。群馬県建築士会より、明治20年代に建てられた古い2棟の蔵を1つの空間にリノベーションし、レストランやコンサートホールとして活用している例を、香川県建築士会からは、多度津の町並みに残る伝統的建物2物件と、旅好き建築女子向けに瀬戸内の島々・アート県ならではの観光スポットをご紹介いただきました。また5月に開催された「魅力ある和の空間 松籟閣と朝日酒造 見学会」についての報告を行いました。

 歴史的、伝統的建築物と現代建築物とが自然を介して見事に調和した魅力あふれる金沢のまちを堪能でき、また県内建築士同士のつながりをより一層深められた2日間でした。
開催に向けて準備された石川県建築士会の皆様、協議会関係者の皆様に感謝したいと思います。