建築士の日記念事業「建築模型展」~あなたの街の建築士の仕事〜

新潟県建築士会三南支部
事業委員長 佐野 誠

日時 令和5年6月25日(日)9:30~17:00
場所 三条市立図書館 まちやま サイエンスホール

調査、計画、設計、調整、監理など、建築士の業務は多岐に渡りますが、一般の方には「建物を設計する仕事」と思われている方が多いと思います。建築士の記念事業として、一般の方に「建築士」を知ってもらうためには、その多岐に渡る業務内容を知ることが近道だと考えました。支部理事会で相談し、今回は「計画、設計」について紹介することとなりました。施主との意思疎通は非常に重要ですが、図面だけでは説明しにくい場面も多々あります。近年は3DCGやVRも一般的になっていますが、模型の効果は今でも有効だと考えています。事務所の片隅に置かれた模型にもう一度光を当てる「建築模型展」を企画することとしました。

会員15事務所(三南9、新潟4、長岡1、新津1)のご協力をいただき、約40点以上の建築模型が集まりました。また、手塚建築研究所様や三条市、県からもご賛同をいただき、「ステージえんがわ」「三条市立大学」「県央基幹病院」もお借りすることができました。
 
また、子供たちにものづくりの楽しさや建築への興味を感じてもらうために、「折り紙建築」と「紙ぶるる」の工作教室も同時開催しました。折り紙建築では厚紙を切り抜き、山折り谷折りで世界の名建築を作ります。長岡支部の皆さんより工作道具一式の貸し出しと当日のスタッフ派遣まで協力をいただきました。当初は小学生を想定していましたが、予想に反して5歳から80歳代までの方々がチャレンジされていました。
会場は昨年竣工した「三条市立図書館まちやま」(隈研吾建築都市設計事務所)で行いました。隣接の「ステージえんがわ」と相まって気持ちの良い公園空間となっており、図書館利用だけでなく多くの方々の憩いの場となっています。事前の新聞記事(新潟日報、三条新聞)や三南支部地区内(三条・加茂・田上)各小学校へのチラシ配布、そして当日の呼び込みなどにより、入場者数263名、工作教室体験43名という大盛況に終わることができました。
一人で来場し、折り紙建築を丁寧に作っていた女子高生がいました。聞けば「建築志望」だそうです。模型を見ながら将来の職業イメージを膨らませているようでした。このイベントを通して建築士の仕事を知ってもらうと同時に、ものづくりに目覚め、「建築」に興味を持ち、建築士を目指す子供が一人でも出てくれることを願います。

最後になりますが、模型を無償でご提供いただいた皆様、スタッフの皆様、ありがとうございました。